床清掃を業者に依頼したいと考えた時、どういった床材に対応してもらえて、料金がどれくらいなのか、また業者選びはどうやってすればよいのかわからないことだらけですよね。
床清掃でなにも考えずにモップがけを行ってしまうと、床材に汚れを刷り込むことになり、半永久的に汚れが落ちなくなってしまいます。
そのため床を綺麗な状態に保つのであれば、業者に依頼するのがおすすめです。
今回は、床清掃の料金や対応の床材、業者選びのポイントまで徹底的に解説していきます。
床清掃を検討している人は、ぜひ読んでみてください。
このページの目次
1.床清掃とは
床清掃では、主にポリッシャー(水を出しながらブラシが回転する機械)を使って洗浄していきます。 床材に応じて先端のブラシをスポンジ素材に切り替えることもありますが、基本はブラシで洗浄した後にバキュームで浮き上がった汚れを吸うか、高圧洗浄機によって洗い流します。
特に石やコンクリートの打ちっぱなしの場合、モップがけをしてしまうと汚れを奥に擦り込んでしまうのと同じ効果があります。そうなると染みが残り、どんな強力な洗剤を使っても浮き上がらせるのは難しくなります。
汚れを雑巾で拭き取って、専用のブラシで水洗いすることが解決方法としてはベストです。
フローリングや塩ビシートの場合、汚れを洗浄した後にワックスがけをすることで綺麗な状態を維持しやすくなります。艶出しコーティングや、床材を傷つけなくする効果が強いため、そういった効果を狙いたい場合はワックス塗布もセットで依頼してみましょう。
2.床清掃の基本
床の種類によってそれぞれどういった洗浄方法を行うのか、また床の汚れの原因など、床清掃の基本に関してまとめていきます。
2-1.床の種類
床の種類を大きく分けると6種類あります。
それぞれ洗浄方法が変わります。
2-1-1.フローリング
フローリングを洗浄する場合は、スポンジ系のパッドをつけてポリッシャーによる水洗いを行います。洗い上がった箇所をバキュームで処理すれば完了です。
艶出しやコーティング効果を望むのであればワックス塗布も可能な床材です。その場合は金額も大きく変わりますが、床材自体の傷が目立ちにくくなる効果があります。
フローリングは汚れが床材に染み込むといったことがなく、清掃後、特に効果を実感しやすい箇所の1つです。
2-1-2.タイル
タイルを清掃する場合は、ポリッシャーによる水洗い後にバキュームによる吸水を行います。水洗いを行うことによって砂埃や泥を掻き出して、清潔な状態を維持できます。
油や醤油をこぼしてしまった場合、時間が経っていると残念ながらほとんど落ちません。その場ですぐに拭き取れば問題ないことも多いですが、タイル自体を漂白する方法以外では汚れを目立たなくさせるのは難しくなります。
2-1-3.カーペット・絨毯
カーペットや絨毯の場合、清掃方法は2つあります。1つは、業務用の強力な掃除機を綿密にかけるだけの方法です。カーペットの目に見える汚れは掃除機でほぼ全て除去できます。
2つ目の方法は、スチーム洗浄です。スチーム洗浄は、大きなゴミを掃除機で取り除いた後、専用の洗剤を噴霧してポリッシャーで寝ている絨毯の毛を立たせます。絨毯の毛が立った後は汚れが取りやすい状態になっているため、専用のスチーム洗浄機で水を噴射しながら汚れを吸い取ります。
2-1-4.フロアクッション
フロアクッションは、クッション性に優れたフローリング材のことを指します。転んでも痛みが少ないことや水に強い性質を持つため、児童施設や一部の介護施設などで使われています。
基本的にはポリッシャーの先端をスポンジ系のパッドに切り替え、水洗いを行います。バキュームで汚水を吸い上げ、送風機で乾燥させたら終了です。
2-1-5.畳
畳の床清掃となると、掃除機による食べかすや小さなゴミを吸いきるのがメインになります。埃が目立つ場合は、きつく絞った雑巾で乾拭きすることもあります。
カビだらけの古めの畳の場合、床清掃よりは特別清掃、もしくは専門の畳業者によるクリーニングが適任です。その場合は、専用のブラシと水気を残さないエタノールによってカビを除去していきます。
2-1-6.塩化ビニル
マンションの廊下等に使われる塩化ビニルには、主にポリッシャーによる水洗いで洗浄していきます。清掃範囲が広い場合はバキュームで汚水を吸わず、高圧洗浄機によって浮き上がった汚れを水で流します。
清掃していない期間が長く続くと、塩化ビニルの模様の溝に土埃が大量にたまり、元の色がわからないほどに黒く変色していきます。
そうなると1回の洗浄では落としにくくなってしまうため、短期間に複数回の洗浄を依頼する必要があります。
2-2.床の汚れの原因
土足で歩く場所であれば、床の汚れの原因のほとんどは靴に付着した泥や土、ほこりが原因です。それらを何度も踏みしめることによって汚れが固まり、床に埋め込まれたような状態になります。
そのためモップがけでは埋め込まれた汚れをより擦りこんでいる状況に近く、ブラシで埋め込まれた汚れを浮き上がらせないことには汚れは取れません。
カーペットや絨毯の場合は、羽毛の1つ1つが輪っかが連なったパイル状になっており、踏まれたことにより毛が寝ている状況です。汚れの原因は砂や土、ほこりや髪の毛ですがパイルに付着した汚れを取るためには一度パイルを起こす必要があります。そのためポリッシャーによってブラシをかけるのが基本です。
2-3.床清掃の頻度
床清掃のベストな頻度を判断するのは難しくなります。 想定する床の材質や清掃範囲。人が普段どれくらい利用するのか、などによって頻度は大きく変わってくるためです。
目安としては、マンションの共用部分(廊下、階段、エントランス)の塩ビシートであれば、1~2ヶ月に1回洗浄することでかなりきれいな状態を保てます。
多くの人が在籍するオフィスのカーペット洗浄であれば1ヶ月に1回の頻度がおすすめ。目には見えない汚れがたまってどんどんカーペットが黒ずんでいきます。
人の往来がそこまで多くはない雑居ビルの階段や廊下であれば3ヵ月に1回でもある程度の状態はキープできます。
しかし、3ヵ月に1回以上のペースになると1回ごとに落とせる汚れの量に限界があり、汚れた状態の期間が長くなります。
3.床清掃の料金相場
床清掃の料金相場を簡潔にまとめました。
床清掃は見積をしないことにはおおよその料金を算出するのが難しくなります。そのため、相場が公開されていたとしても想像以上に料金がかかることもあるでしょう。
3-1.表で見る料金相場
床清掃の料金相場を以下の表にまとめました。
床清掃の種類 | 100平米ごとの料金 |
---|---|
床洗浄(タイル、石、塩ビシート) | 10,000~20,000円 |
カーペット洗浄 | 250,000円 |
ワックス塗布 | 床洗浄の料金に+して10,000~30,000円 |
料金の相場を簡単にまとめましたが、実際に平米数に応じて料金が算出されることは稀です。これは、料金を目安として示すために公開されている場合が多いからです。
そのため床清掃では、人工計算で料金が決まることが多いです。清掃業者の1人工は、1日でおおよそ15,000~30,000円の間です。作業工程が増えれば増えるほど人手が必要になるため、自然と料金も増えることになります。
3-2.料金を抑えるコツ
床清掃の場合は、平米数が増えれば増えるほど1平米数の料金が安くなるといったことはほとんどありません。 そのため、まとめて広範囲の清掃を依頼しても割安になることはほぼ無いでしょう。
多くの場合、スポット清掃(単発での依頼)になると、料金はやや高めになり、年間契約であれば値切りが可能です。
清掃箇所の範囲や種類によってもまちまちですが、単発から年3~4回の定期清掃の契約にすることで数千円近い割引が受けられることは多いです。
4.床清掃を会社にお願いする時の選ぶポイント
料金だけで会社を選ぶのは難しくなります。
最後に、清掃業者選びのポイントを解説します。
4-1.実績が多い業者か
実績が多いかはもちろん、どういったジャンルを得意としているかは会社によっても異なります。なるべくその会社の実績と、自分が依頼する清掃の種類が似た会社を選ぶのがおすすめです。
特にオフィスのカーペット清掃はやや特殊な機材がなければ清掃ができません。カーペットと塩ビシートの清掃では使う機材も大きく異なってくるため、自分と同ジャンルの実績があるかをチェックしておくとスムーズです。
4-2.損害賠償保険に加入しているか
清掃作業中、ポリッシャーによる物損事故が100パーセントないとは言い切れません。
特に高級マンションのエントランスには、10万円を超えるオブジェが飾られていることがよくあります。そういった物損事故を避けるために、多くの清掃会社は損害賠償保険に加入しています。
トラブルを避けるためにも、損害賠償保険に加入しているかどうかは重要な選定事項としておきましょう。
4-3.スタッフ教育に意欲的か
スタッフ教育に意欲的な会社を選ぶことで、清掃の仕上がりのムラが少なくなります。
多くの会社では、定期的に依頼したところで毎回同じ人間が同じ現場に入るとは限りません。
スタッフ教育が意欲的であれば、どのスタッフが現場に入ったところで仕上がりにムラができることはありませんが、そうでない場合、ポリッシャーの後がくっきり残るほどムラが出ていたり、汚れが落とし切れている場所と残っている場所の差が激しくなる可能性があります。
ホームページの雰囲気や、見積もりの際の空気感をチェックして、スタッフ教育が行き届いているかをチェックしておきましょう。
4-4.電話応対が丁寧か
清掃会社によっては、現場に出ているスタッフが見積もりから電話対応まで兼務している場合があります。
会社の事務員につながる場合は特に気にする必要はないですが、現場スタッフが電話応対した場合は、丁寧な対応をしてもらえるかを重視しましょう。
現場スタッフが仕事しながら電話に出ているため、一部の人は早く作業に戻りたくて焦りや急いだ雰囲気を醸し出します。しかしそういった業者は、せっかちで、仕事が雑でムラがある場合が多いです。
きちんとした仕上がりになるかは電話応対の丁寧さでも見分けることが可能です。
5.まとめ
今回は、床清掃に関して床材の種類や清掃頻度、料金や業者の選び方まで詳しく解説していきました。
床清掃はおおよその料金をはじき出すのが難しく、見積もりをしてみないことには相場がわかりにくい特徴があります。
丁寧で質の良い床清掃業者を探して、床の汚れが少ない状態を保ちましょう。
また清掃会社ナビ.jpでは全国で清掃会社をご紹介させていただいているサービスです。清掃会社をお探しの方やでお困りの方はお力になりますので、是非一度ご相談ください。